JR浦和駅西口から歩くこと10分。
狛犬ではなく狛ウサギがある神社として知られる調神社(つきじんじゃ)があります。
社名の「つき」により、月待信仰(月の出を待って祈る信仰)が古くからあるためです。
通称「調宮(つきのみや)」といいます。
左右とも親子の狛ウサギです。
この神社、不思議なことに鳥居が無く、この柱のみです。
これは、言い伝えによると、朝廷への調物(貢ぎ物)の運搬の妨げとなる鳥居・神門を取り払ったとあります。
この伝承も調神社の前身が御倉(みくら。官司や社寺の貴重物を納める倉)であったことを表すものとされています。
そして、宝亀2年(771年)には武蔵国の所属が東山道から東海道に変更されていることから、この街道が変更になり、調物が通らなくなって役割を終えた御倉が神聖視され、神社として祀られるようになったのが創建になると推測されています。
さて奥に進むと、右側に手水舎があるのですが、巨大なウサギが!
さらに奥に進むと、広場のようになっていて、本殿と社務所があります。
社務所には、神職が数名常駐されています。
本殿です。歴史がありそうです。
この古さが渋いです。
ご祭神は次の3柱です。
天照大御神(あまてらすおおみかみ)
豊宇気姫命(とようけびめのみこと)
素盞嗚尊(すさのおのみこと)
ご利益は、勝運、金運。
「ツキに恵まれる」、「ツキはツキを呼ぶ」として縁起のいい神社です。
ところで、この神社には「松」がありません。
伝説では、当地に姉神・弟神がいたが弟神は大宮に行ってしまい、姉神が帰りを待っても弟神は帰って来なかったため、姉神はもう待つことを嫌ったといいます。
それで松が無い。
この伝説の姉神と弟神は、天照大神(当社祭神)と素盞嗚尊(大宮の氷川神社祭神)だと言われています。
諸説あるのですが、面白いお話ですね。
本殿には、龍と狛犬の装飾が見事です。下のほうに小さくあるのはウサギかな。
境内は思ったより広く、奥に進むと神輿殿がありました。
反射して見づらいですが、大きな神輿が収まっています。
左の小さな社は、お稲荷さんの仮社だそうです。
こんなウサギの像も。狛ウサギと同じく親子ですね。
池の噴水までウサギです。
ということで、いろいろ不思議のあるウサギまみれの神社でした。
【所在地】
〒330-0064 埼玉県さいたま市浦和区岸町3丁目3−17−25
【交通アクセス】
JR浦和駅 西口から徒歩約10分
【問い合わせ】
TEL:048-822-2254
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