大国主命(おおくにぬしのみこと)の御子神である御井神を祀る御井神社(みいじんじゃ)。
出雲にある御井神社が有名なのですが、今回は岐阜県各務原市の御井神社に参拝しました。
名鉄各務原線市民公園前駅から歩くこと10分ほどで三井山が見えてきます。
目指す御井神社は、かつてこの山の山頂にありましたが、天文一年(1532年) 土岐氏が築城するにあたり、900mほど離れた位置に移されました。
現在山頂には、御井神社の奥之院が鎮座しています。
また、この山の中腹には古墳があり、ふもとの池には御井神社の別宮の龍神様が祀られています。
最初から、この龍神様がお目当てだったのですが、まずは本宮にご挨拶。
本宮は、さらに10分ほど歩いた場所にあります。
ご由緒書きです。
仲哀天皇(ちゅうあいてんのう)の時代には、三井山に豪壮な社殿が栄えていたとのことですから、1800年以上前に創建されたことになります。
ちなみに、仲哀天皇の次に即位されたのが神功皇后、その次が応神天皇、つまり現在全国の八幡様に祀られている八幡神です。
さらに、その次が仁徳天皇陵で有名な仁徳天皇になります。
正面の鳥居をくぐると、すぐ「ねがい橋」を渡ることになります。
「ねがい橋」を渡って振り返ると、帰りは「かない橋」になっていました!
洒落ていますね。ちょっと感動しました。
境内に入って左手に手水舎。
全身の禊用(?)の桶が!初めて見ました。
たぶん神事の時に使われるのでしょう。
普段から使っている人がいたらビックリですね(笑)
さて、拝殿に進みます。
右側の阿(あ)の狛犬さん。
左側の吽(うん)の狛犬さん。
じゃれついている子狛犬さんが微笑ましいです。
拝殿の向こうには、以下の三社が祀られています。
御井神社本殿
ご祭神:木俣大神(きまたのおおかみ)
縁結び、子授け、安産、子育てにご利益があります。
田の中神社
ご祭神:国常立神(くにとこたちのかみ)
日本神話の根源神。
『日本書紀』においては、初めての神とされます。
津島神社
ご祭神:素戔嗚神(すさのおのかみ)
天照大神の弟神。開運、厄除け、無病長寿をかなえる神とされています。
最初に、御井神社には大国主命の御子神である御井神が祀られているとご紹介しましたが、御井神の別名が木俣大神(きまたのおおかみ)です。
そのお名前の由来は…(汗)
ご祭神である木俣神は、大国主神(大穴牟遅神)と八上姫命の間に生まれた御子です。
元々、八上姫命は因幡の白兎の神話に登場する心姿美しい女神で、やがて大国主神の寵愛を受け、御子を身籠りました。大国主神に会うため、八上姫命は出雲の地を訪れましたが、その途中産気づき、この直江の里で御子を出産します。
しかし、大国主神には正妻の須世理姫がおり、その立場を尊重した八上姫命は、御子を木の俣にあずけ、因幡へと引き返しました。
そのことから、御子の名は木俣神と申し上げられるようになりました。(島根県出雲市の御井神社のご由緒書きより引用)
神話はトンデモというか、ビックリの設定が多いですね(大汗)
経緯はともかく今は、縁結び、子授け、安産、子育てにご利益がある神様です。
本殿の左横には、二重の鳥居があり、その奥に摂社が祀られています。
摂社として以下の四社が祀られています。
神明神社
ご祭神:天照大御神(あまてらすおおみかみ)
日本国の総氏神。太陽の神。
住吉神社
ご祭神:筒男命三神(つつおのみことさんしん)
海の神。
底筒男命(そこつつのおのみこと)
中筒男命(なかつつのおのみこと)
表筒男命(うわつつのおのみこと)
の三神を指し、オリオン座の三ツ星に由来するという説もあります。
秋葉神社
ご祭神:火之迦具土大神(ひのかぐつちのおおかみ)
火伏せ(防火)の神。
東京の秋葉原の地名もこの神社の名前から来ています。
御鍬神社 (おくわじんじゃ)
ご祭神:保食神(うけもちのかみ)
食物の神。神話では女神とされています。
そして、境内には日露戦争の碑と乃木大将の石像が立っていました。
乃木大将は、現在は神様として東京・乃木坂の乃木神社に祀られていますね。
そして、次は徒歩10分の三井山にある別宮(龍神様)を目指します。
長くなったので、後編に続きます。
御井神社(みいじんじゃ)