東京、雑司ヶ谷の鬼子母神に行ってきました。
名前は怖そうなのですが、安産・子安の神様なのです。
江戸っ子の掛言葉で「恐れ入りや(入谷)の鬼子母神」というのがありますが、規模は雑司ヶ谷の鬼子母神が何倍も大きいです。
江戸三大鬼子母神と言われていて、
- 入谷の鬼子母神 東京都台東区下谷「仏立山真源寺」
- 雑司ヶ谷の鬼子母神 東京都豊島区雑司ヶ谷「威光山法明寺」
- 千葉県市川市中山の「正中山法華経寺」
を指します。江戸とはいっても千葉県のお寺も含まれるんですね。
雑司ヶ谷の鬼子母神は、東京メトロ副都心線・雑司ヶ谷駅から歩いて5分の場所にあります。
ある程度大きな寺社はそうですが、そこだけ緑がこんもりした異空間になっています。
山門を入ると、左右を仁王像が守っています。
構えがコンパクトで、実際の武術的ですね。
仁王像の多くは、美術的な構えといいますか、見た目重視の構えが多いのですが、ここの仁王様は、やる気まんまんの戦闘態勢です。
仁王像の左は、天然記念物の子授けイチョウです。
樹齢600年、高さ30mとか。
とても立派です。
さらに進むと、右側が手水舎です。
手水舎の向かい側には、お稲荷さんが鎮座されています。
鳥居の右側はお土産屋さんになっていて、天明元年(1781年)創業の上川口屋さんです。老舗ですね。
鳥居をくぐって進むと、武芳稲荷のお社があります。
鬼子母神が祭られる前からこの地にいらしたお稲荷さんです。
鬼子母神に参拝する前に、まずこちらにご挨拶したほうが良さそうです。
さて、参道に戻って奥へ進むと本堂があります。
赤ちゃん連れの家族がお詣りにいらしてました。
こちら本堂(鬼子母神堂)です。
弘仁元年(西暦810年)開創の歴史のあるお寺です。
この本堂は、戦災で焼け、昭和34年に再建されました。
御本尊は、鬼子母神(きしもじん)です。
「きしぼじん」じゃないですよ。
その昔、鬼子母神はインドで訶梨帝母(カリテイモ)とよばれ、王舎城(オウシャジョウ)の夜叉神の娘で、多くの子供を産みました。
しかしその性質は暴虐この上なく、近隣の幼児をとって食べるので、人々から恐れ憎まれました。
お釈迦様は、その過ちを正すため、その末の子を隠してしまいました。
その時の帝母の嘆き悲しむ様は限りなく、お釈迦様は、
「千人のうちの一子を失うもかくの如し。いわんや人の一子を食らうとき、その父母の嘆きやいかん」
と戒めました。
そこで帝母ははじめて今までの過ちを悟り、お釈迦様に帰依し、その後安産・子育の神となることを誓い、人々に尊崇されるようになったとされています。
おまけ
「恐れ入りや(入谷)の鬼子母神」のほうにも行ってきました。
想像とまったく違っていて、規模は小さいのですが、真新しく綺麗です。
雑司ヶ谷鬼子母神(きしもじん)堂
【所在地】
〒171-0032 東京都豊島区雑司が谷3丁目15−20
【交通アクセス】
東京メトロ副都心線・雑司ヶ谷駅徒歩5分
都電荒川線(三ノ輪・早稲田間)・鬼子母神前駅徒歩3分
【問い合わせ】
TEL:03-3971-4383
【公式サイト】
威光山法明寺
http://www.homyoji.or.jp/index.html
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